公開日 2024年12月18日
更新日 2025年03月03日
漆蒔絵教室
本教室は、会津の伝統である漆工芸の素晴らしさや魅力を知っていただきたいと始まったもので、40年以上の歴史があります。地元会津で活躍されている蒔絵師照井克弘先生(蒔絵工房てるい)と国分幸一先生(国分漆工房)のご指導のもと、約8ヶ月かけて1枚の漆パネル作品を制作しながら、伝統的な蒔絵の技法の一つである研出(とぎだし)蒔絵の技法を学びます。
教室の様子
令和6年度は、19名の皆さんに参加していただいて、5月から12月にかけて15回開催しました。教室では、漆や銀粉など本格的な材料を使用し、受講生の皆さん自らがデザインした図案の漆パネル作品を制作しました。






研出(とぎだし)蒔絵
絵漆で文様を描き、乾かないうちに金・銀の金属粉を蒔き付けます。乾燥後、彩漆をほどこし、透漆か黒漆にて塗り込み十分乾かし、研いで文様を表します。さらに、胴摺りして摺漆をし呂色仕上をします。工程を簡単に表すと次のようになります。
1 図案構成・置目
文様の下書きを紙に行い、輪郭を絵漆で細く描く。研出面に文様を転写。
2 地描き
絵漆で描き、ただちに金・銀粉を蒔く。
3 粉蒔き
粉筒にて蒔き、毛棒で蒔き詰める。
4 彩漆
各種の色漆をつくり、文様の上に平らに描く。
5 荒研ぎ
炭などで金粉等が淡く現れるまで研ぐ。
6 研ぎ出し
荒研ぎよりも一層注意して研ぐ。
7 胴摺り・磨き・仕上げ
呂色炭の微粉を潤した布につけ、円形を描きながら平均に充分磨く。
受講生の作品紹介
教室の最終日には、受講生の皆さんから作品に込めた想いや制作で苦労した点などを発表していただきました。「とても楽しく参加した」「わかりやすく丁寧に教えていただいた」「会津の伝統文化に触れることができた」などの感想をいただき、受講生の皆さんにとって充実した時間となったようです。8か月にわたる学習の成果が十分に表れ、とても素敵な作品が完成しました。




本教室は3年間継続して受講できますが、その後も続けていきたい方は、受講生OBによって結成された漆蒔絵サークル「水芭蕉」で、さらなる研鑽を積むことができます。漆蒔絵サークル「水芭蕉」では毎月2回制作活動を実施しており、春の作品展や秋の稽古堂まつりなどで制作した作品を展示しています。
その他
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